2010年4月8日木曜日

人間存在とこころの精神分析

我が母校の市民公開大学の宣伝でもあります。
私の精神分析恩師のセンセがいま母校の大学院で臨床心理学を教えているんですが、別に自分が知っているからというのとは関係なく、現代的、かつ本質的に非常に興味深いと思われる講座を6月に行いますので、このブログでも紹介しておきます。(おそらくいろいろ考えている人にはピンとくる講座概要だと思うハズ)。

札幌学院大学 大学院臨床心理学研究科開設10周年記念講座
         ―こころの臨床心理講座―
        人間存在とこころの精神分析

定員/70名 受講回数/全5回 受講料/4,000円

(講座概要)
 人間存在とこころ(精神)のありようは、一見して矛盾した様相を呈しています。
 人は、愛するという心の働きをする一方で、憎むという正反対のこころの働きもします。それは矛盾であり、貨幣の表裏の関係でもあります。また、人は生が与えられているにもかかわらず、死が約束されています。これも矛盾です。そうした矛盾をかかえ、悩みながら、良かれ悪しかれ一生懸命に生きているのが人間の運命です。
 そうした人間存在とこころの働きの本質について、さまざまな実例をあげながら、わかりやすくお話し、皆様とともに理解を深めてまいりたいと思います。



テーマ/講座日 内 容 講 師: 札幌学院大学大学院臨床心理学研究科人文学部教授 安岡  譽
1 「愛すること」について

6月9日(水)
18:30~20:30
 「愛する」という心の働きが豊かにできるようになるには、まず、「愛される」という体験が十分に得られていなければなりません。それには、人が安心や安全感を得ることができる対人関係や環境条件が必要とされます。それによって、人は「信じること」ができるようになるのです。人のこころの愛の働きの本質について、お話をします。

2 「憎むこと」について

6月16日(水)
18:30~20:30
 「憎む」という人の心の働きは、人を最も苦悩させるものです。誰もが、自分の存在を脅やかされる時、心を傷つけられたと感じた時、怒りとともに起きてくる感情です。人生の中で、何度も起きるものです。そのとき、それをきちんと受けとめ、それにどう対応し、そして最終的にそれをどう処理するのか、そのコツについてお話します。


3 「生きること」について

6月23日(水)
18:30~20:30
 人は、自分の意志や願望によってこの世に生を受けたわけではありません。いわば、受身的に、生が「勝手に」与えられたわけです。そのため、人は偶々、不幸におちいると、生きること自体に疑問をもちがちになるものです。「生きること」とは何か、自然の中で生きることを忘れた都会人の「不自然さ」とは何か、それらのことの意味についてお話します。


4 「死ぬこと」について

6月30日(水)
18:30~20:30
 「生」と「死」は、一見「矛盾」してみえます。これも貨幣の表裏の関係です。最近、死生観について関心が高まっています。「死ぬことは、生きることだ」とか、「生きることは、死ぬことだ」とも論じられています。要は、生きることと死ぬこととは、密接な関係にあります。そのことのもつ意味についてお話します。


5 「悲しむこと」について

7月7日(水)
18:30~20:30
 私達の人生は、自分にとって重要で大切な対象を失い続ける過程です。つまり、対象喪失の連続なのです。そうした「悲劇性」を人は宿命的にもちながら生きています。それに対して、素直に「悲しむこと」ができる人が、心の健康な人と言われています。私達のこころを健康に保つコツについてお話します。

案内、ネットからの申込はこちらからどうぞ

0 件のコメント:

コメントを投稿